皆さん、明けましておめでとうございます。令和7年の年頭に当たりまして一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
【 昨年を振り返って 】
昨年は元日から能登半島地震ということで、大変な一年の始まりでございました。今年はそういうことも無く、暮れから正月にかけまして割り合い穏やかな天候の下、それぞれ皆様ゆっくりと過ごすことができたのではないかと思っております。地震の後、フォッサマグナミュージアムの竹ノ内館長の話を聴く機会がありましたけれども、日本海沖の地震、それによる津波が起きることを考えますと、直ぐに津波が来るということで、垂直避難、直ぐ高いところに逃げることの重要さを我々は学んだところでございますし、或いは建物の耐震化ですね、能登では古い家がたくさん潰れて犠牲になった方がおいでになりますし、そしてそのことによって火事も起きています。あるいは道路とか崖が崩れてしまうということで、こういった施設の強靭化も大事なことだなと感じている次第であります。ぜひそういったことを教訓に、この(糸魚川)地域もより安心して住める場所になるように着実に取組みを進めて行っていただきたいなと思っています。
昨年は、新幹線の敦賀までの延伸もありましたし、あるいは佐渡金山の世界遺産登録というめでたい話がありました。一方で総理が石破さんに替わって、選挙で自民党が負けまして、高鳥さんも落選してしまったということで残念なところでございます。アメリカではトランプさんが大統領に当選して、今年の1月20日からトランプ政権が始まるということで、その影響がどんなものになるのか、悪い影響が無ければ良いがなぁと心配をしておりますし、注目しております。
【 新社屋着工 】
さて当社は、いよいよ新社屋に着工します。何度もやる・やると言って延期をして来ましたけれども、今年3月から着工すべく建築部の北村君を中心に準備を進めています。社員にとりましても、また藤栄会の皆様にとりましても良い建物に、本当に使いやすくてみんなに喜んでもらえる建物になるように、着実に仕事を進めて行きたいと思っています。よろしくお願いいたします。
【 市長選挙 】
そして今年は4月に糸魚川市長選挙があります。暮れから新年の新聞でも報道されていますように、現・米田市長は5期約20年務めて来ましたが、次の選挙には立候補しないということを発表しています。従いまして次の新しい市長に、どういう人が選ばれるのかということは重大な関心事でありますし、ぜひ地域のためになる方に市長になってもらいたいということでございます。手を上げている方もおりますけれども、自民党の能生・青海・糸魚川3支部で中村県議を中心に昨年から相談して候補者に相応しい方を検討しています。近いうちにこの人はという候補者を発表できるかなと思っていますので、その際にはご理解いただきまして、ぜひご支援いただければなと思っています。よろしくお願いいたします。
【 駅北子育て複合施設 】
また糸魚川市では大火の後、駅北の中心市街地、旧井上商会さんの倉庫と東北電力事務所跡に「駅北子育て支援複合施設」というものを計画しています。市は昨年DBO方式のプロポーザル(企画競争入札)で事業者を募集しました。DBOというのはデザイン、ビルド、オペレート、設計と施工と運営をグループを作って一体でやるというもので、提案を受けて事業者を選定する方式であります。2つのグループが手を上げました。昨年の春頃から始まったのですが。弊社後藤組も1つのグループに加わり、三橋設計事務所・谷村建設・後藤組・リボーン4社で1つのグループ作りまして、提案すべく準備をしてプロポーザルの審査に臨みました。審査員は何人もいて(整備事業者選定委員会8人)事前に提案書を出し、公開プレゼンテーションがありまして選考された訳であります。その結果、私どものグループが優先交渉権者ということになりまして、12月に市と協議を進めて我々のグループがこの仕事をやるということになりました。今年から来年初めにかけて設計になります。実際の施工は来年の夏ごろからかと。1階に図書室・飲食ができる学習・談話室のようなスペースがあって、ギャラリーという絵とか彫刻などいろいろなものを飾れる場・スペースをつくります。2階には子育て支援センターと、小さい子を遊ばせる屋内遊技室と、児童発達支援の部屋とそれから一時預かりの部門が入ります。このように子供と子育て世代を総合的に支援する機能が2階にできる計画です。非常にコストの面が厳しくて我々グループも大変なんですけれども、何とか良いものにして行くよう進めたいなと思っています。
【 人口減少への取り組み 】
糸魚川市が持っている大きな課題に、人口減少という大問題があります。これは糸魚川市だけではなくて全国的な日本全体の課題でありますし(※注1)、また実は日本だけではなくて先進国と言われるような国、世界中の問題であります(※注2)。そういうことを考えてみますと簡単ではない訳であります。国がやらなきゃいけないこと、取り組まなきゃいけないこと、制度とか社会の在り様とか、そしてまた県がやらなきゃいけないこと、市がやらなきゃいけないこと、或いは会社、個人が考えて行かなければならないこと、全部に渡る課題であると思っていまして、市の取り組みとしては先ほど言いました子育て支援複合施設の建設のようなもの、これももちろんそれで十分ではありませんけれども、やれるものとしての一歩ではないかと思っておりますので、ぜひ遅れないように進めて行ければ良いなと思っています。
【 楽しさをつくる 】
新年の新聞を見ていましたら、自分は新年挨拶で話さなくてはならないので暮れの新聞と新年の新聞は何日かだいたい全紙(読売、日経、タイムス、朝日、産経、新潟日報)買いまして見ているんですが、ちょうど1月4日の読売新聞の記事の中に、人口減の克服のためには民(民間)の力が大事だという記事がありました。読売新聞社の経済部長が書いている記事なんですけれども、一例として富山県高岡市のある工場の事例を挙げています。鋳物メーカー「能作」という会社の新しい本社工場の例であります。これは実は自分は一昨年法人会の視察で行かしてもらいました。すごく素敵な工場なんです。広い敷地が庭の様になっていて、カッコイイ事務所兼工場があります。工場の中は見学できるようになっていて、働いている人が見学する人に働いている姿を見てもらうという、そういう見せる工場であります。で、ショップがあったりレストランがあったり、いろんなものがありまして、これがその新聞記事によりますと地域の観光に大いに寄与していると、交流人口も呼び寄せているということでありました。その記事の中で結びに書いてありましたのは、民(民間)ができることは「楽しさをつくることだ」というんです。楽しい環境を整えることが民間ができることで、それが人口減少を止める実はすごく大きな一つの方策だというふうに書いてありまして、自分はなるほどなぁと感じたところであります(※注3)。当社の本社事務所は、そこまでは行かないと思いますけれども、いくばくかの「楽しさ」を入れられるように成ったら良いなと、設計も頑張ってやってもらいましたし、これからまた完成に向けてそういたことも考えながら進めて行きたいと思っています。
【 小滝小学校跡地に宿泊施設 】
また小滝小学校の跡地を利用して、実はそこに宿泊施設を計画しようと思っていまして、トレーラーハウスという車で引っ張って来るものなんですけれども、中がキャンピングカーというよりも別荘みたいになっていて広いんですね。そういうものを設置して、そこにいろんな人が泊まれるようにしようかなという計画を進めつつあります。これも先ほど言いました楽しさを作るという一つのキーワードで見ると、それに当たるのかなと改めて感じるところでありまして、弊社が会社としてやれることっていうのは限られていますけれども、少しでも地域が楽しく、それを面白いなと来てもらえる人が増えるように今年はやって行きたいと思っています(※注4)。
【 土木の仕事は長い時間軸 】
一方で土木の仕事というのは、直ぐに結果がでないものが多いです。時間が掛かるんですね。何年も何十年もかけて一つの物を作ったりとか、土木とはそういう仕事かなと思います。しかしこれも地域の魅力や安全を高めるということでは、淀みなく着実にやって行くことが大事な仕事であるかと思います。松糸道路(松本糸魚川連絡道路)であったり、砂防ダムであったり、あるいは河川の改修であったり、いろいろありますけれども、こういったものを着実にしっかり取り組み、良いまちに一歩でも近づくようにして行きたいなと思っております。よろしくお願いいたします。
【 インバウンドの動きは進む 】
昨年暮れの新聞によると、インバウンドの外国人の日本への来訪者が過去最大であったとのことであります。実際に外人がたくさんいろんなところに来ているなと皆さんも実感されるところだと思います。弊社も昨年栂池でホテルの改築工事をさせてもらいまして、そこでも外国の方が多いという話を聞いています。こういったインバウンドの動きも、相変わらず日本にはさらにたくさん外人が来る、そういう流れになって行くと思います。日本のやはり魅力ですね、食であったり、文化であったり、歴史であったり、安全であったり、清潔感であったり、そういう日本の魅力というのが世界の人に評価されている。日本に行ってみたいな…、そういう流れがあるのだと思います。それは誇りを持って良いのかなと思いますし、そういうものを受け入れて活力に少しでもして行けたらと思います。こういったことが、糸魚川の地域にとっても少しでもプラスになれば良いなと思います。
結びになりますが、新年3日の新聞によると、今年の景気はどうだろうかと、経済の詳しいことは分かりませんけれども、今年の景気は「良い・良くなる」とのことであります。本年一年の各社のご繁栄、皆様方のご健勝をご祈念申し上げまして新年に当たっての挨拶と致します。本年もどうかよろしくお願いいたします。
【令和7年1月6日 後藤組・小滝建材・藤栄会 合同年始会にて】






